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2010年1月12日 (火)

世界名作全集

たしか私が小学校の1年生とか2年生のころ、母が子供たちのために世界名作全集を買ってくれました。

箱ケースに入った箔押し革表紙ふうの立派な装丁に、きれいなカラーの挿絵がたくさんついている大型本で、毎月配本されるシステムでした。

私はその全集が大好きで、本が届くと一番最初に開いたし、何度も何度も繰り返し読みました。
ちゃんともともとの文学作品を編集して子供向けに書き直しているもので(たぶん)、物語としてもしっかりしていたんだと思う。写実的な油絵ふうの挿絵も魅力的で、そこに描かれた外国の街並みや衣装風俗なんかにもすごくひかれました。

この間ふとその全集のことを思い出して、あれって全部で何冊あったんだっけ?と、思い出せる限りタイトルを書き出してみたのね。

そしたら24冊思い出せて、それ以上は何も出てこなかったので、あーじゃ月2冊ずつで12カ月っていうシリーズだったのかも、と勝手に合点してたんですが、先日実家に行ったときに、ついでにちょっと書庫に入って探してみました。

もう全部はなかったけど数冊はとってあって、それによると全集は全25巻だったのでした。あーあと1冊は「アボット」か~、そういえばそんな話もあったような…

ていうか25冊のうち24冊まで、しかもそれぞれの内容まで鮮明に覚えてる私ってすごくない?!

改めて見ると、ラインナップもいいんですよ~。

忘れもしない初回配本は「ピノッキオの冒険」。私のピノッキオはディズニーのあれではなくこっちの本のピノキオなのです。いろいろリアルでちょっと怖いの。

大人になってからロベルト・ベニーニの映画「ピノッキオ」を観たとき、友だちは「ピノッキオってこんな話だっけ…?」と怪訝な顔だったんだけど(笑)、私は、これはまさにあの本のピノッキオ!あれってものすごく原作に忠実だったんだ!とひそかに大感激していたのでした。

知ってるようで意外とちゃんと知らない「宝島」「家なき子」「王子と乞食」「ロビンソン・クルーソー」「八十日間世界一周」「ガリバー旅行記」「ロビン・フッドの冒険」あたりも私はこれで読みました。

イエス・キリストの物語であると知らずに「ベン・ハー」で不思議な気持ちになり、十字軍を知らずに「獅子王リチャード」に胸を躍らせ、人種差別問題を知らずに「アンクル・トムの小屋」に号泣し、アメリカ開拓の歴史を知らずに「モヒカン族の最後」に憤慨したというのは、子供ならではの貴重な体験といいましょうか。

「クオレ」「若草物語」「少年デビッド」(←「デビッド・コパフィールド」の少年期編)で自分と違う異国の生活様式に思いを馳せ、「三銃士」で華麗で危険な宮廷政治に憧れた。

あと、有名じゃないけどチェコかどこかの少年たちのグループ対立を描いた「パール街の少年たち」と、漁船に拾われた金持ち息子の成長物語「ゆうかんな船長」、ロシアのヒロイック・アドベンチャー「皇帝の密使」は、いま思えばカッコイイ男子がたくさん出てきてよかったわ~。

子供だったので、それがどこの国なのか、どういう背景なのかということを全然知らないで読むわけ。「日曜学校」や「オートミール」がどんなものなのか謎なわけ。登場人物たちが欲しがる「金貨」や「ぶどう酒」が、すごくステキなものに思えるわけ。

当時、想像で補っていたお話の中の外国に対する漠然とした憧れや華やかなイメージが、今も私の中にしっかり根づいているんだと思う。
私の中で、外国やキリスト教は、そのまま子供のときに胸躍らせたあの物語の世界に直結している。

現在の私のヨーロッパ志向の基盤はこの全集でつくられたんじゃないかと本気で思います。
あのとき母が買ってくれたのが世界の名作全集じゃなくて日本の名作全集だったら、今ごろ歴女になってたんだろうか(笑)

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コメント

素敵なお財布ありがとうございました。スタッフの対応も素晴らしく、何と言っても梱包の丁寧さには驚かされました。
感謝、感謝です!
是非とも、また宜しくお願い致します【大満足です】

投稿: カルティエ ラブリング スーパーコピー 時計 | 2021年7月13日 (火) 22時46分

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